★★★☆☆
アイカツで有名なテレ東細谷Pが担当しているとのことで、序盤からチェックしていた。
映像から受ける第一印象は、5分枠のゆるアニメかなという感じだった。
ところが、1話の終盤、2話、3話と見ていくにつれて、その印象は覆される。
特筆されるべきは脚本・演出の良さで、本当に丁寧に作られている。
ひとつひとつの動きに意味があり、それがシリーズを通して大きな流れとなる。
その心地よさこそがアニメ作品の醍醐味であり、人気の秘訣だったのではないかと思う。
ところで、このアニメの裏の顔として、ポストアポカリプス設定がある。
ポストアポカリプスというのは、人類が滅びた後の世界で~みたいな設定のことだ。
けものフレンズを見ていて真っ先に連想したのは、「地球の放課後」という漫画。
人類が謎の生物「ファントム」に食われて消えてしまった東京で自給自足生活を送り、真相に迫る―というような内容の漫画だ。
かわいい見た目と裏腹に、ヘビーに考察されたSF設定がある、かなり良い漫画なのでぜひ読んでほしい。
さて、けものフレンズ最終話では、設定の大部分は明かされないまま終了してしまった。
なぜセルリアンは海に弱いのか、どこまでがジャパリパークなのか、人類は何をしているのか。
謎は山ほど残っている。
もちろん、設定のすべてを説明するアニメは駄作だと思うし、そうする必要は全くないとは思う。
せめて、サーバルちゃんが旧サーバルちゃんを見て涙を流した理由くらいは知りたかったけど・・・
ここで妄想だが、セルリアンの正体を「地球の放課後」的に考えると、(以下反転)
セルリアン(青)はジャパリパークの管理システムのようなものだったのではないかと予想している。
死や生殖がないフレンズを一定期間ごとにリセットし、世代交代を促していたのではないだろうか。
セルリアン(黒)は意図しないサンドスターロウによって産まれた暴走バージョンで、見境なく攻撃を加えてしまう。
GAINAXやTRIGGERのようなアツい最終回は良かったが、当初の構想通りなんだろうか?
次回の映像化が内定していたり、「つづく」の文字があったり、人気を受けて路線変更したような気もする。