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マトリックスレザレクションズにあったはずの本来の物語

マトリックスレザレクションズは,まず前半はめちゃくちゃおもしろい.
具体的には,結局「本当の現実」が人間発電所がある世界だと判明するまで.

前半では,第4の壁を意識しつつ作品だけでなく作品を取り巻く社会すらも俯瞰した展開で最高.
これはトイストーリー4みたいな傑作になると思った.

しかし,そうはならなかった.
後半で制作会社変わったかな?ってくらい,前半の良かったところが全部なかったことになって,
話も前半と後半でつながってないし,設定と展開がチグハグに.第4の壁ってなんですか?って感じの脚本でドタバタアクションしつつそれも不完全燃焼で終了.

なぜこうなってしまったのか.本来の物語を想像してみる.

人気ゲーム「マトリックス」を作っているネオ.
大ヒットしただけでなく,多くの人間の人生に影響を与えた.
「マトリックス」は多くの分岐世界(モーダル)が同時並行で存在し,
「マトリックス(映画)」の世界はその中の一つであった.
何人ものモーフィアスがいて,何人ものトリニティがいる.ネオはプレイやー自身であった.
そんな中,ゲームクリエイターのネオは違和感を感じ始める.
「マトリックス」の世界と現実の世界の境目が曖昧になっている気がしたのだ.
そして,会社の襲撃のシーンが起こる.
自分が作ったはずのキャラクターが,自分が作ったはずのセリフで自分を説得しはじめる.
「マトリックス」が外の世界に与えた影響は現実を変えていく.
「マトリックス」から出てきた何通りものモーフィアスやトリニティと共に,マトリックスの無数の世界をたどりながら,「マトリックス」から現実を守るために戦う.

マトリックスレザレクションズとの違いは,「本当の現実がどこか」だけ.
のび太の夢幻三剣士のように,当初はフィクションが現実を侵食していく話だったじゃないかと思う.
そうでなければ,前半での世界を俯瞰した繰り返しの描写や,違うイメージのモーフィアスの説明がつかないと思う.

こんな話だったら良かったなぁ.

スター☆トゥインクルプリキュア 7~9話感想

なにも描かれない虚無の話が続いています。
これじゃまほプリじゃないか!と言いたいところですが、キャラ設定の深掘りすらされていないのでまほプリ未満だと思います。
その上数少ない設定も破綻する始末・・・








スター☆トゥインクルプリキュア 6話まで感想










HUGっと!プリキュア 48話感想と考察 エヴァかナウシカか

48話はなんか良い話でした。めっちゃ名作の最終回じゃんこれ。
こういうのを36話あたりでもやっとけばな…
クライとトラウムが現代にいるならそのへん37~45あたりでやっとけばよかったのに…
でも作中の未来が20年後くらいだとすると無理ありすぎるな…

というわけで、真面目に考察してみました。

■「みんながプリキュア」がなにを意味しているのか?
一見すると、ただプリキュアを安売りしているだけに見えます。
今まで「変身できない」とか苦労したのは何だったのか。
だいたい、野々はな自身の成長ってほとんどないし50話使ってなにを・・・
と言いたくなりますが、以下のように考えると納得できます!!

エールのアイデンティティを応援に着地させたことで、プリキュアを応援するという人類の皆さんとシンクロすることで、キュアエール・野々はなの特別性をなくし、みんなの中の1人であるという点を強調することによって今まで主人公の物語が大して描かれてこなかったことをある程度正当化し、どこにでもある希望・絶望・幸せ・不幸・過去・未来であるという点を強調している

よし、OK!!
まあそのあたりはゴープリでもっとちゃんとやってるけどね。


■クライアスのみなさんが言う未来っていつ??
今回、唐突にトラウム先生と学生のジョージクライが出てきました。
ということは、せいぜい20年後くらいでしょう。
今と比べて未来の様子が違いすぎるし・・・
20年後にハムスターの集落があるのって意味わからんし・・・
だいたいハムスターってなに?
と言いたくなりますが、以下のように考えると納得できます!!

202X 誰かがハムスターを改良した何かを製造、世界中でめっちゃ流行る
202X 暴走して野々さんとトラウムの娘と人類の大半が亡くなる
203X トラウム人形アンドロイドを開発するも裏目に出る
203X 人類全体が技術の進歩に絶望して時を止めることを願う
204X ジョージクライ、失った奥さんを救うため過去に旅立つ

要するにエヴァのゲンドウだと考えればOK!
ジョージを主人公として考えると結構おもしろい話になりそうですね。今はつまらんけど
とにかくクライアスが会社という設定が合わなすぎるし、雑な悪役にさせすぎだと思う。


■プレジデント・クライ(ジョージ・クライ)の目的は?
また今回のやり取りで重要だったのは、ほっといても人類の時間が止まるということ。
じゃあなにしにきたの?と思いますが、以下のように考えれば納得できます!!!

ジョージクライの目的は「人類の時間を止めること」ではない。
時間停止を10~20年程度早めることで、キュアエールに人類を救わせるのをやめさせたいというのが真の目的である。
なぜなら、クライアスの攻撃ではなく、救うべき人類によってエールが絶望するのだから。

そうするとまた1つわからないことが出てきます。
エールがこのままやる気を出しても、結局は元の未来と同じ未来にしか進まないのでは?


■変わらない未来とハムスターの意味
クライの過去への干渉も含めてすべて元の歴史通りの出来事である。
おそらく未来は予定通り、絶望で停止する世界に向かう。
そう考えると、無意味に思われた1つの設定が最後のピースに変わります。
そう、ハムスターの集落です。以下のように考えると納得できます!!!!!

未来で身を寄せ合ってるハムスターたちはすべてプリキュア付き妖精の成れの果て。
みんながプリキュアになったことで妖精≒ハムスターが大量発生した。
しかし、プリキュアになった人たちは徐々に絶望して時間を止めていく。
こうして大量のハムスターたちは路頭に迷ってしまった・・・


■ハグプリはバッドエンドなのか?
作中の結末の向こうには、やはり人類が滅ぶ未来がある。
そう考えるとハグプリがバッドエンドに思えてきます。
でも大丈夫。以下のように考えると納得できます!!!!!!

未来は予定通り絶望で停止する世界に向かう。
でも、そうだとしても、今自分たちがやりたいことを自分たちの意思で精一杯やる。
その「自分たちの意志による選択」に価値があるんだ・・・!
そう、これは漫画版ナウシカなのです。
支配されて生き延びるよりも、今生きている人たちが自分の意思で生きて滅びるほうがいいじゃないか!

まあ、女児になにを伝えたいかをそっちのけにしてこんなことやったら0点ですけどね。
漫画版ナウシカを子供に見せようとは宮崎駿も思うまい。


■そういえば子育て要素は?
たぶん次回は、はぐたんとの別れと、はなの出産とかそういうのを入れてくると思います。
そもそも本作は「子育て」を銘打っていながら、「お世話」の域をでない陳腐な描写しかありませんでした。
子育てを描くなら、かわいい赤ちゃんにミルクをあげるというだけでなく、成長と自立が不可欠だと思います。
はぐたんの成長と主人公たちの成長をクロスさせて、親→子と子→親のそれぞれの立場を体験させる。
そのくらいは標準装備としてあると思っていました。
ところが蓋を開けてみたら、お粗末なさあや個人回・・・・
これはどうにも擁護のしようがないですね。


とりあえず最終回は、野々はなが応援の先に手に入れたいものを見つけて、それをすべての人(プリキュア)に重ねるのが最低限の目標ですね。


HUGっと!プリキュア 47話感想





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